認知症の症状→中核症状、行動・心理症状

中核症状とは

脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状のことです。
記憶障害、見当識障害、判断力の低下、実行機能の低下などが
これに当たります。

行動・心理症状とは

本人の性格、環境、人間関係などの要因がからみあい
精神症状や日常生活に於ける行動上の問題が起きてくる状態

その他の身体的症状

その原因となる病気によって多少の違いはありますが、
様々な身体的な症状も出てきます。

「血管性認知症」の中には早い時期から麻痺などの身体症状を
合併することもあります。

「アルツハイマー認知症」でも進行すると歩行が拙くなったり
終末期まで進行すると寝たきりになってしまう可能性もあります。

             
            ①記憶障害

       加齢による物忘れと認知症の記憶障害の違い

    加齢による物忘れ             認知症の記憶障害

経験したことを部分的に思い出せない     経験したこと自体を忘れている 

目の前の人を思い出せない          目の前の人が誰なのか思い出せない

物の置き場所を思い出せないことがある    置き忘れ・紛失が頻繁になる

何を食べたのか思い出せない         食べたこと自体を忘れている

約束をうっかり忘れてしまった        約束したこと自体忘れている

物覚えが悪くなったように感じる       数分前の記憶が残らない

曜日や日付けを間違えることがある      月や季節を間違えることがある 

 

             ②見当識障害

見当識障害は記憶障害と並んで早くから現れます。

見当識とは?

現在の年月や時刻、自分のいる場合など
基本的な情報を把握することです。

        【時間】

◆見当識障害は時間や季節感の間隔が薄れる事から現れます。

・長時間待ったり、予定に合わせて準備することができなくなります。

その場合→何度も時間を聞いたりします。

・進行すると、日付や季節、年次の感覚も薄れてきます。

その場合→季節感のない服を着たり、自分の歳が分からなくなったりします。

        【季節】

◆道に迷ったり遠くに歩いていこうとします。

・初期は→方向感覚が薄れても周囲の景色をヒントにすれば道に迷いませんが
     暗くなると道に迷うようになります。

・進行すると→近所でも道に迷ったり、夜間、自宅のトイレの場所が
       分からなくなったりします。

      →歩いていけないような距離を歩いて出かけようと
       するようになる。

        【人物】

◆人間関係の見当識はかなり進行してから現れる

・周囲の人との関係が分からなくなる

例えば→70歳の人が40歳の娘に向かっておばさんと呼んだりする。

   →無くなっているはずの両親が心配しているからと
    遠く離れた実家に歩いて帰ろうとする。

             

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